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TOP コラム 生命保険の解約返戻金は2種類の税金の対象、課税の仕組みを解説

生命保険の解約返戻金は2種類の税金の対象、課税の仕組みを解説

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ポイント1

生命保険の解約返戻金には税金が発生する可能性がある

契約者自身が保険料を負担しており、解約返戻金の受取人となる場合、所得税・住民税の対象となります。しかし、実質的保険料負担者が契約者と異なる場合は、契約者が解約返戻金を受け取ると贈与税の対象となります。

所得税・住民税の対象である場合、支払った保険料総額よりも受け取った解約返戻金が少ない、または特別控除額以内であれば非課税ですが、特別控除額以上を受け取った場合は所得税・住民税が課税される可能性があります

ポイント2

所得税・住民税が発生する場合は、以下の計算式で所得税の税額を求めることができる。
(受け取った金額-支払った金額-特別控除額50万円)×1/2×税率

一時所得は、その所得金額の1/2に相当する金額を給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。
ただし、一時払養老保険、一時払損害保険等(保険期間が5年以内であるなど一定の要件を満たすもの)の差益等については、20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、地方税5%)の税率による源泉分離課税が適用されますので、確定申告を行うことはできません。
※参照:国税庁HP

生命保険の解約返戻金に所得税・住民税が課税される場合、税額の計算で重要なのは、保険会社に支払った金額と、受け取った金額の差額です。

受け取った全額が課税対象となるわけではありませんので受け取った金額にそのまま税率を掛け算しないように注意しましょう。

ポイント3

贈与税の課税対象になる場合は、以下の計算式で税額を求めることができる。
(受け取った金額※-基礎控除額110万円)×税率

※その年に他に贈与を受けたものがあればそれも含まれます。以下、当記事における「贈与税」についての記載はその年に受けた贈与が解約返戻金のみの場合を前提とします。

所得税と大きく違う点は、課税対象金額が受け取った金額から基礎控除額の110万円を引いた金額になることです。そのため、所得税にくらべて税額が大きくなります。

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生命保険の解約返戻金とは

解約返戻金とは

ポイント:保険を契約途中で解約したときに支払われるお金。解約返戻金がある保険とない保険がある

保険をしっかり選んで加入したとしても、生活環境の変化などにより保険の見直しが必要な場合があります。子どもが生まれてもっと大きな保障が必要になったり、もっと生活に適した保険商品が登場したりなど、保険を見直すきっかけはさまざまです。

そのような場合、契約期間中であっても保険を解約することになりますが、その際に支払われるのが解約返戻金です。

注意しなければならないのは、保険タイプによって解約返戻金があるものとないものがあることです。すべての保険に解約返戻金があるわけではないので、保険の加入を検討する際には必ず確認しておきましょう。

解約返戻金が支払われる仕組み

ポイント:終身保険や養老保険のように貯蓄性の高い保険ほど金額は大きくなる

保険契約の契約者が支払っている保険料の中から所定の割合が責任準備金として積み立てられています。その積立金(責任準備金)の一部が、保険を途中で解約した場合に解約返戻金として契約者に払い戻されるという仕組みになっています。

一般的に、「掛け捨て」と呼ばれる定期保険では、解約返戻金は無いか、ある場合でも少額となります。一方、貯蓄性の高い終身保険や養老保険などは、解約返戻金の額は定期保険などより大きくなります。

また、保険の加入期間によって解約返戻金の額が変動することも、特徴の一つとなっています。

生命保険タイプによる解約返戻金の違い

解約返戻金が少額、もしくはない保険

ポイント:がん保険や定期保険など幅広い種類の保険に採用されている。

定期保険、収入保障保険、医療保険、がん保険などは解約返戻金がない、もしくは少ない保険です。

定期保険/収入保障保険

定期保険は保険期間が終了するまで生存されていた場合、保険金は支払われません。途中で死亡した場合のみ保険金が支払われる仕組みですので、保険料の大半は掛け捨て同様となり、よって一般的には解約返戻金はないか、あっても少額になっています。

収入保障保険に関しても、一定期間の死亡や高度障害時に対する保障なので定期保険同様に解約返戻金はなし、もしくは少額です。

医療保険/がん保険

多くの医療保険・がん保険は解約払戻金解約返戻金がないか、もしくは少額です。保険期間が終身タイプであっても、解約返戻金が発生しないタイプが主流となっています。一部の保険のタイプでは解約返戻金が支払われますが、保険料は高くなります。

解約返戻金が払込保険料と同程度の保険

ポイント:学資保険や個人年金保険などがあてはまり、満期近くに解約すれば払込保険料と同程度の解約返戻金が支払われる

学資保険/個人年金保険

一般的な学資保険や個人年金保険では、解約のタイミングによって戻ってくる金額が違います。保険のタイプにもよりますが、解約のタイミング次第では払込保険料を上回る金額を受け取ることも可能です。

ポイントは早期の解約ほど払戻率が低く、契約が長くなるほど払戻率が高くなるということです。

解約返戻金が払込保険料を上回る保険

ポイント:終身保険などが該当、契約から一定期間を過ぎると解約返戻金が払込保険料を上回る

終身保険

終身保険は、「従来型」と「低解約返戻金型」の2つのタイプに分けられます。従来型は保険料の支払期間が長くなるほど払戻率が高くなります。

養老保険

養老保険は生命保険の一種で、「一定期間の死亡保障」「将来に向けた貯蓄機能」この二つをうまく兼ね備えた保険です。保険期間中に万が一のことが起こった場合には死亡保険金を受け取ることができ、生存して満期を迎えたときには死亡保険金と同額の満期保険金を受け取ることができます。また、解約時には解約返戻金を受け取れます。

生命保険の解約返戻金にかかる可能性のある税金

解約返戻金にどのような税金がかかるか判断する方法

ポイント:実際に保険料を負担している人と解約返戻金の受け取り時に利益が出ているかをチェック

生命保険の解約返戻金を受け取った際は税金がかかる可能性がありますが、実際に保険料を支払っているのが契約者であるか否かで、一時所得として所得税・住民税の対象となるか、もしくは贈与税の対象となるかの違いがあります。

受け取った解約返戻金に、そもそも税金がかかるのか、かかるのであればどのような税金がかかるのかは以下のように判断してください。

解約返戻金を受け取るのは契約者本人です。契約者自身が保険料を負担している場合、解約返戻金は所得税・住民税の可能性があります。しかし、実質的保険料負担者と契約者が異なる場合、解約返戻金は贈与税の対象となります。

所得税・住民税の対象である場合、支払った保険料総額よりも受け取った解約返戻金が少ない、または多くてもその差額が特別控除額以内であれば非課税ですが、差額が特別控除額以上となった場合は所得税・住民税が課税される可能性があります。

所得税・住民税がかかるケース

ポイント:生命保険の保険料負担者と契約者(=解約返戻金を受け取る人)が同じ人物で、解約返戻金と払込保険料の差額が50万円を上回っている場合に課税対象

生命保険の契約には、「契約者」「被保険者」「受取人」を設定しますが、解約する権利を持つのは契約者で、解約返戻金を受け取るのも契約者本人です。

契約者自身が保険料を負担している場合、解約返戻金には所得税・住民税がかかる可能性があります。

契約者が受け取った解約返戻金が払い込んだ保険料を50万円超上回り利益が生じた際に、一時所得として課税対象となります。

贈与税がかかるケース

ポイント:生命保険の契約者と実際に保険料を支払っている人が異なる場合で、解約返戻金が110万円を上回っている場合に課税対象

所得税・住民税の対象となる条件が、契約者自身が保険料を支払っているかであるのに対し、贈与税の対象となるのは、「契約者」と実際の保険料負担者が別の人物であった場合です。

実際に保険料を負担していた人の財産が解約返戻金として契約者に贈与されるとみなされるためです。

また、所得税・住民税は払い込んだ保険料と受け取った保険金の差額が課税の対象となるのに対して、贈与税は受け取った金額から基礎控除額を差し引いた額が課税対象となります。

解約返戻金にかかる税金の計算方法

所得税の計算方法

ポイント:所得税=(受け取った金額-支払った金額-特別控除額50万円)×1/2×税率

解約返戻金に所得税が課税される場合、税額は所得税の計算方法で求めることができます。

所得税=(受け取った金額-支払った金額-特別控除額50万円)×1/2×税率

例を出して計算してみましょう。

解約返戻金:600万円
毎月の支払い保険料:2万円
支払い年数:20年

この場合、解約返戻金にいくら課税されるか計算してみます。

受け取った金額は解約返戻金の600万円、支払った金額は(2万円×12ヵ月×20年)=480万円です。この差額にさらに特別控除の50万円を差し引き、半分にした金額が課税対象金額です。

課税対象金額=(600万円-480万円-50万円)×1/2=35万円

この35万円に税率※の5%をかけた金額、35万円×5%=17500円が所得税となります。この計算では保険金以外に一時所得がないものとして計算しています。一時所得税でも他の一時所得対象の収入があれば合算して計算されますので、保険金以外に一時所得があった場合は合算して計算してください。

※税率は所得税の速算表を参照

所得税の速算表

課税価格

税率

控除額

195万円以下

5%

0円

195万円超 330万円以下

10%

97,500円

330万円超 695万円以下

20%

427,500円

695万円超 900万円以下

23%

636,000円

900万円超 1,800万円以下

33%

1,536,000円

1,800万円超 4,000万円以下

40%

2,796,000円

4,000万円超

45%

4,796,000円

贈与税の計算方法

ポイント:贈与税=(1年間に贈与を受けた財産の総額-110万円)×税率

贈与税は、(1年間に贈与を受けた財産の総額-110万円)×税率で求めることができますが、先ほどの所得税の計算方法と比較すると、課税の対象額が大きいことがわかります。

例えば、解約返戻金を600万円受け取ったとして、所得税の課税対象額が35万円だったのに対して贈与税の場合、課税対象額は、(600万円-110万円)=490万円となります。

贈与税の税率は、特例贈与財産用と、一般贈与財産用の2種類があります。

特例贈与財産

特例贈与財産とは、直系尊属(祖父母や父母など)から20歳以上の子どもやなどへの贈与財産のことです。
祖父から孫への贈与や、父から子どもへの贈与などが特例贈与となります。
特例贈与財産は一般贈与財産よりも税率が低く設定されているため、贈与税を安くすることができます。

一般贈与財産

特例贈与財産の要件を満たさない贈与財産のことをさします。

一般贈与財産用の税率(一般税率)の速算表

課税価格

税率

控除額

200万円以下

10%

200万円超 300万円以下

15%

10万円

300万円超 400万円以下

20%

25万円

400万円超 600万円以下

30%

65万円

600万円超 1,000万円以下

40%

125万円

1,000万円超 1,500万円以下

45%

175万円

1,500万円超 3,000万円以下

50%

250万円

3,000万円超

55%

400万円

特例贈与財産用の税率(特例税率)の速算表

課税価格

税率

控除額

200万円以下

10%

200万円超 300万円以下

15%

10万円

300万円超 400万円以下

20%

30万円

400万円超 600万円以下

30%

90万円

600万円超 1,000万円以下

40%

190万円

1,000万円超 1,500万円以下

45%

265万円

1,500万円超 3,000万円以下

50%

415万円

3,000万円超

55%

640万円

贈与税を求める際に注意する点として、保険金の受け取り以外にも財産の贈与があった場合、そのすべてを総合して計算しなければない点です。

例えば、保険金の受取が200万円であって、同一年内に保険金以外に100万円の贈与があった場合、贈与税の対象となる金額は(300-110)=190万円となります。

まとめ

生命保険には解約返戻金があるものとないものがありますので、保険の加入や見直しを検討している方は解約返戻金のことをきちんと理解して保険を選びましょう。

解約返戻金の受け取りには税金がかかる場合もありますので、実際に保険料を負担しているのが誰であるかについても注意が必要です。保険のことや、税金のことでわからないことがありましたら当サイトが紹介するプロに相談してください。

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